経済学部の単位制度
「1単位は、(1)教員が教室等で授業を行う時間及び(2)学生が事前・事後に教室外において準備学習・復習を行う時間、の合計で標準45時間の学修を要する教育内容をもって構成される」(「21世紀の大学像と今後の改革方策について」大学審議会答申47頁より)。外国語科目を除くと、1週間1コマの授業は半期で2単位(通年で4単位)であるから、2単位を修得するには、(45×2=)90時間の学習が必要であるということになる。
他方、わが大学も含めた多くの日本の大学では、1コマは2時間(実時間90分)の「校時」を単位として編成されている。1コマ2単位の授業は半期で15回の授業回数であるから、15回の授業は、時間でいえば、(2×15=)30時間で、2単位の認定に必要な学習時間(90時間)の1/3でしかない。それゆえ、2単位の認定には、本来、教室での授業時間以外にそれと同じ時間の予習と復習が必要なのである。アメリカの大学生が非常に多くの学習時間を割いているのは、こうした精神で大学が運営されていることを示している。
経済学部では、こうした趣旨を踏まえ、単位取得に必要な予習・復習を促し、それらをも成績評価に組み込むような形で(多元的な成績評価基準で)単位制度を運営すべく、以下のような制度を設けている。
- 卒業要件単位数(2006年度以降入学生)を124単位とし、各学期の履修可能な単位数に上限(予習・復習が可能な単位数)を設定する(キャップ制)。
- 小テストやレポートの提出等を求めるためには授業規模を小さくする必要があり、そのためいくつかの基礎科目では複数クラス制を実施する。
- 5段階の成績評価のもとに、より厳格な評価を行い、GPAを導入する。
こうした単位制度の実質化は、香川大学経済学部の理念、教育理念、教育目標を実現するために必要不可欠である。履修する一つ一つの授業科目をきちんと丁寧に学習することを通じて、香川大学経済学部の学生にふさわしい実力を身につけ、社会に巣立っていくことを期待している。
GPA(Grade Point Average)とは
GPAとは、授業科目の成績評価を、S(秀)を4点、A(優)を3点、B(良)を2点、C(可)を1点、X(不可)を0点とした場合に、それまでに履修登録した全科目の平均点を示し、次式で計算される。この点数が高ければ、上限単位数を超える「特別履修」も可能となるし、「早期卒業」も可能となる。
[S(秀):100~90、A(優):89~80、B(良):79~70、C(可):69~60、X(不可):59点以下]