経済学部ブログ
教員&研究室紹介16(宮島美花研究室 専門分野:アジア社会論、現代韓国・朝鮮研究)
2016年8月 8日
経済学部教員及び研究室を順次紹介しています。
第16回は宮島美花研究室の紹介です。
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教員からの研究紹介:宮島 美花(地域社会システム学科)
私は、アジアのなかでも、特に、韓国、朝鮮半島、朝鮮民族の、政治経済、社会、文化、歴史について研究しています。とりわけ、中国国籍を持ち、中国の少数民族として、中国の東北地方に集住してきた、(中国)朝鮮族と呼ばれるコリアンたちの事例研究を専門的に行っています。彼らの人口は約200万人ですが、1990年代以降、国内外へ活発に移動するようになり、現在では約60万人が中国から韓国に移動して暮らしています。もはや朝鮮族なしには韓国の産業界は人手不足で立ちいかないし、朝鮮族にとっても人生の一時期を韓国で暮らすことはありふれたことになっていて、中国国内の朝鮮族社会と韓国の経済的な一体感はますます進んでいるように感じます。IOM(国際移住機関)は、今日の世界では、就学、就業、老後生活などの理由で、人生のそれぞれの時期を異なる国で過ごすということはありふれてみられると報告しています。そのような移動に伴う、移動者の送り出し国・社会、受け入れ国・社会、なにより、移動者本人が直面する諸問題の解明は、日本を含む国際社会全体にとって喫緊の課題です。社会科学の研究では、自然科学のように実験で知りたいことを明らかにすることができないので、比較や調査などの方法を用います。研究テーマによって適した方法は異なるので、宮島ゼミでは、日本を含むアジアの社会的諸問題・諸現象について、各人が早くから自身の研究テーマ探しを行い、自ら調査・研究を進めて発表し、それについて全員で議論を行っています。
学生からのゼミ紹介:古市 かな子 さん(3年生)
宮島ゼミでは、3年生でゼミ論を、4年生で卒論を、つまり段階的に2年間で2本の論文を執筆することを通じて、研究スキルを積んでいきます。現在は、3年生6名がゼミ論の準備をしています。アジア圏を中心に、それぞれが日常生活の中で感じた、興味・関心をゼミ論のテーマへと繋げていきます。身近なことから国際的なテーマまで、ゼミ生はそれぞれ全く異なるテーマに関して研究中です。毎週行うプレゼンでは初めて知ることばかりで、新たな発見があります。ゼミ旅行は、国内外を問わず、ゼミ生自身が、学びや体験のテーマと目的地を決めて計画実行します。みんなで議論をした結果、来年度に海外へのゼミ旅行を目指すこととし、今年度は国内の旅行を計画中です。《先生とゼミ生たち》 《ゼミ風景》
《2012年度高橋ゼミ・宮島ゼミ合同ゼミ旅行》
《2015年度ゼミ旅行(韓国・済州島)》 (台湾・日本統治時代から利用された塩山跡)
☆☆☆ これまでに紹介した研究室 ☆☆☆ No.1 原直行研究室 No.2 天谷研一研究室
No.3 古川尚幸研究室 No.4 髙橋明郎研究室
No.5 岡田徹太郎研究室 No.6 青木宏之研究室
No.7 水野康一研究室 No.8 大野拓行研究室
No.9 向渝研究室 No.10 大賀睦夫研究室
No.11 加藤美穂子研究室 No.12 宮脇秀貴研究室
No.13 金徳謙研究室 No.14 姚峰研究室
No.15 朴恩芝研究室